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シリア第二の都市アレッポでは激しい戦闘、シリア軍は2人の将軍が離反

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先日シリアでは国防相とアサド大統領の義理の兄であるシャウカト氏が死亡したばかりだが、依然として激しい衝突が続いている。現在はシリア第二の都市アレッポが新たな前線となってるもよう。アレッポはアラウィー派など少数派が力を持っている。ハーフェズ・アル・アサド前大統領も現アサド大統領もアラウィー派で、シリアはアラウィー派が強い。

ワールドWave BS1で放送された内容を文字起こししてみる。7月22日の日本時間午前3時にフランスのテレビ局のフランス2(フランス ドゥ)が放送したニュース。

第二の都市アレッポが新たな前線に、数日で10万人以上が国外に脱出

シリア情勢は混迷の度合いを深めています。シリア第二の都市アレッポでは1日中戦闘が続き、ダマスカスでは政府軍が反体制派にかわり勢力を盛り返しつつあるようです。政権側は宣伝活動でも攻勢にでています。21日のシリア国営放送の映像は、ここ数日で反政府軍に奪われた陣地を取り戻そうとする政府軍の様子を示しています。

ダマスカスではアサド大統領の軍の兵士と戦車の勢力が大半を占め、昨日から陣地を回復しているもようです。戦闘として宣伝合戦も続いています。国営放送はダマスカス中心部で捕らえた捕虜の姿と押収した武器・電話機・身分証明書を映し出しています。

一方、反政府勢力側は打ち捨てられた住居の映像を伝えました。明らかにアサド指示の家族の住居です。撮影者は壁から現大統領の父親のハーフェズ・アル・アサド前大統領の写真を引きちぎっています。

今日も激しい衝突の一日でした。第二の都市アレッポが新たな前線となりました。政府軍の戦車が、反政府勢力が2日前から支配していた地区に入るのに成功。複数の証言によれば多くの家族が戦場と化した町からの脱出を余儀なくされました。

シリア国民は戦闘を逃れるためには国外に脱出せざるをえず、ここ数日で10万人以上がレバノン・イラク・ヨルダンに入っています。一方、トルコとの国境を超えるものはいません。
ではシリアとトルコの国境にいる特派員に聞きます。シリアの反政府勢力は国境検問所をなんとか手に入れたがっているのですね?

特派員

「はい。反政府勢力は検問所を奪取しましたが、政府軍はわずか2〜3キロの地点にいます。これを後退させようと反政府勢力は攻勢をかけ、国境地帯に一種の安全地帯『緩衝地帯』を設けようとしています。しかし今のところは遠くで何発か発砲音が聞こえたのみで静かです。
一方、アレッポでは非常に激しい戦闘が繰り広げられています。しかし今日接触できた反政府勢力によれば、「アレッポはまだ陥落しないだろう」とのことです。アレッポはシリアの経済の中心都市でアラウィー派・ドゥルーズ派・キリスト教といった少数派が強い力を持ち、政府が町を抑えているからです。町は装甲車に包囲されています。シリア軍は離反者が相次ぎ昨夜も2人の将軍がトルコに脱出したものの依然として非常に強い軍事力を持っています。」

シリア・トルコ国境から特派員に伝えてもらいました。

戦争を終わらせることはできないのだろうか。

アラウィー派

アラウィー派 (العلوية‎ al-‘Alawīya) は、イスラム教(イスラーム)の一派。主にシリアの山岳地帯に分布する。アラウィーはアラビア語で「アリーに従う者」に意味し、9世紀のシーア派の活動家イブン・ヌサイルの名からヌサイリー派とも言う。シリアではアラウィー派は人口の1割強ほどであるが、バアス党政権下では、大統領のハーフィズ・アル=アサド、バッシャール・アル=アサド父子を始めとして党や軍部の有力者を数多く輩出しており、シリアは実質的にアラウィー派コミュニティに支配されていると言われる。

ドゥルーズ派

ドゥルーズ派(ドゥルーズは、アラビア語: الدرزية‎, al-Durūzīya)は、レバノンを中心に、シリア・イスラエル・ヨルダンなどに存在するイスラム教(イスラーム)系の宗教共同体。ドゥルーズ派共同体の成員は民族的にはアラブ人で、中東全域でおよそ100万人が存在するとされる。北アメリカ・南アメリカ・ヨーロッパなどにも海外共同体が存在する。

 

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